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「精神科訪問看護」ってなに?どんな人が利用できるの?

Q01:「精神科訪問看護」とはなんですか?
まず「精神科訪問看護(せいしんかほうもんかんご)」とは、看護師がご自宅に訪問して、ご本人の病気や困りごとに合わせて看護サービスを提供することです。
入院や通院との違いは、ご本人のライフスタイルに合わせてご自宅で看護サービスを受けられるところです。ご本人が望んでいる生活を住み慣れた場所で継続できるように、ご本人の回復に必要な部分を考えながら、私たちは支援に入っています。
Q02:精神科訪問看護では、どんなことをお願いできますか?
私たちは、ご本人が何を望んでいるかを第一に考えるようにしています。服薬や生活についての指導はもちろんですが、それよりも「話を聞いてほしい」などの気持ちが見えたら、ただ傾聴する場合もあります。場合によっては認知行動療法などの心理療法を行う場合もあります。
Q03:精神科訪問看護は、どのような人が利用対象ですか?
精神科や心療内科に通院されている方であれば、どなたでも利用できます。
「働いていたら利用できない」と思っている方もいますが、精神科訪問看護は就労中でも利用可能です。また、年齢制限もありません。
精神科訪問看護を利用している方で多いのは、うつ病や双極性障害、統合失調症を抱えている方です。また、東京精神訪問看護ステーションではPTSDや摂食障害、強迫性障害、各種の依存症などでお困りの方がご利用されるケースもあります。ハッキリした病名がついていない場合でも、抑うつ状態が続いていたり、睡眠障害がある場合は、利用対象になる可能性があります。
Q04:病院やクリニックを受診しないと、精神科訪問看護は利用できませんか?
精神科訪問看護を利用するには、必ず医師の指示書が必要です。そのため、病院やクリニックを受診していただかないと、精神科訪問看護を利用することができません。
すでに通っている病院やクリニックがある場合は「精神科訪問看護を利用したいので、指示書を書いてください」と主治医に相談してみましょう。主治医から「精神科訪問看護は必要ないのではないか」と言われた場合でも、ご本人が希望すれば、精神科訪問看護が必要な旨をステーションから主治医に説明することもできます。
現在通院していない方は、病院やクリニックを探す必要があります。ただし、クリニックによっては初診の予約が数か月待ちになることも珍しくありません。必要に応じて、医療機関と連携してご自宅近辺の病院やクリニックを教えてくれるステーションもあるため、まずはステーションに相談するのもひとつの方法かと思います。
Q5:訪問スタッフに、家族だけで相談する時間はありますか?
ご本人の支援の後に、利用時間の範囲内でご家族と話すことは珍しくありません。また、ご家族の相談時間を確保するサービスを取り扱っているステーションもあります。
当日に相談しようとすると時間が足りない可能性もあるので、精神疾患を抱えるご本人を支えるにあたりご家族として困りごとがある場合は、事前に「家族のみで話したいことがあります。時間を取ってもらえますか?」とステーションに相談したほうが安心です。
Q6:精神科訪問看護を利用したい気持ちはありますが、利用したことがなく、不安も感じています。
初めて利用する際は「具体的にどんなことをしてくれるのか」「訪問スタッフとの相性は大丈夫か」など、不安な気持ちもあると思います。当日の不安を少しでも解消するために、気になることはなるべく事前の面談で確認しておくようにしましょう。
精神科訪問看護では、ご本人とじっくり対話できます。病院やクリニックの診療では、初診以外は5~10分など、短い時間で終わってしまうことも多いでしょう。診療の中で主治医に伝えられない悩みがあれば、ぜひステーションのスタッフにご相談ください。ご本人の意向を確認したうえで、ご希望があれば主治医へご本人の気持ちを代弁することもできます。
最初は支援に対して拒否感が強かった方も、ご本人がやってみたいことや希望する生活、目指したい未来をお聞きする中で、本人として「いま困っていること」や「解決したいこと」が見えてくるケースも多いです。
また、ご家庭にステーションの訪問スタッフという第三者が介入することで、家族の関係性がよくなったり、話し合いが進展するケースも多く見られます。ご本人のサポートで負担を感じているご家族にとっても、精神科訪問看護は大きな助けになるはずです。
精神科訪問看護を利用するうえで、制度の手続きや更新が必要になる可能性もありますが、書類の用意や書き方などはステーションのスタッフがサポートします。
抱えている不安な気持ちごと、私たちに話してくれたらうれしいです。
東京精神訪問看護ステーションの特徴
東京精神訪問看護ステーションは、精神疾患に特化した訪問看護ステーションです。
統合失調症や摂食障害など、幅広い疾患を対象としており、利用者様が病気と付き合いながら自分らしい生活ができるよう、自主性を尊重した看護を提供しております。
また、病院や行政、在宅の各機関と連携し、情報を共有することで、それぞれの専門性を活かしながら、治療や社会復帰のサポートを行っています。
東京精神訪問看護ステーションは、訪問看護サービスを通して、利用者様の不安を受け止め、治療への頑張りを一緒に共有し、心から安心できる居場所づくりをお手伝いします。
訪問範囲 世田谷区 杉並区 渋谷区 中野区
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