崇高な存在感
キャンバス全体を絵筆で手描きし、絵の具、漆、塩、金粉などを使って作品を仕上げます。立体的な絵なので、見る角度によって表情が変わるのも楽しんでほしいですね。
何層にも色を重ねて輪郭を作り、あえて荒々しく激しい筆致を残すスタイルで描くことで、深みのある崇高な存在感を画面に与えています。
西洋的な要素も取り入れつつ、日本的なインスピレーションを大切にした作品作りを心がけています。
成長し、成熟する絵画
作品には漆、塩、金粉、石膏などの素材が使われているため、乾いて固まった後も呼吸を続けている。空気に触れ、光に触れ、少しずつ変化していく。現時点でのこの作品は、ある意味で未完成と言える。これからどんどん成長していく。
私のアプローチは、「独特の経年変化」によってできたひび割れを隠すのではなく、むしろ強調し、作品の重要な一部として扱うことである。
時の流れが引き出す精緻な美しさ/変容による美の追求/作品の変化や成熟を楽しむひととき/未来の姿を想像する。
…これらは、デジタルの世界では決して伝わらないし、味わうこともできない。10年後、100年後、1000年後、この作品はいったいどうなっているのだろう。より深く、より崇高に、より成長し、より成熟していく作品を、ほぼ無限に楽しみ続けることができると想像すれば、その作品には底知れぬ魅力があると言えるに違いない。
Garan Igarashi
五十嵐 伽藍
Painter / Artist

日本の伝統的な美意識
私は日本で何世代にもわたって受け継がれてきた文化や古い技法が特に好きで、
日本人独特の美意識が常に私の心の中にある。
伝統工芸品である漆器は、時を経るごとに鮮やかな輝きを放ち、その精緻な美しさを増していく。
また、陶磁器の場合、クレーズ(表面のひび割れ)が少しずつ出てくるのにも年月がかかる。
そんな「育てる」ことを楽しむ文化が日本にはある。
私は、日本の伝統的な美意識を余すところなく表現することを目標に絵を描いています。
日本人独特の美意識が常に私の心の中にある。
伝統工芸品である漆器は、時を経るごとに鮮やかな輝きを放ち、その精緻な美しさを増していく。
また、陶磁器の場合、クレーズ(表面のひび割れ)が少しずつ出てくるのにも年月がかかる。
そんな「育てる」ことを楽しむ文化が日本にはある。
私は、日本の伝統的な美意識を余すところなく表現することを目標に絵を描いています。

















